多くのスマートフォンやデジタルカメラには熱センサーが内蔵されています。
スマートフォンを長時間使用し続けると、本体が熱く感じられることがあります。夏の暑い日中に屋外で撮影すると、数分でカメラ機能が止まってしまいます。それは本体が熱くなりすぎ、内臓の熱センサーが働いて機能を自動的に停止するからです。
カメラの起動と同時に、画面にはカメラの画像が表示されます。リアルタイムの映像が映ることにより、消費電力が通常より多くなります。そうなると本体温度はさらに上がります。
上述の写真のメッセージが表示されたとき、スマホの表面温度は41.9℃でした。本体温度が高い状態で使用し続けると、内部の電子部品に異常をきたし、壊れてしまいます。その場合の故障を防ぐために、安全装置が働いたことになります。
スマートフォンにはたくさんの電子部品が使われていますが、内部にぎっしりと詰め込まれており、熱の逃げ場は多くありません。当然、ファンで冷却することもできず、自然放熱で冷却されます。また、画面に直射太陽光が当たると、視認性をよくするために画面の輝度が自動的に高くなります。そうするとさらに消費電力が増え、本体温度がもっと高くなる状況が訪れます。スマートフォンメーカーは熱に対して強度を確保する設計をしますが、ギリギリの設計であることは間違いありません。
そこでメーカーは耐熱試験を行うのですが、恒温槽に入れて周囲温度を高くする環境試験だけでは正確とは言えません。なぜなら、太陽光はスマートフォンの片面に当たるため、太陽光が当たっていない面との温度差が生じる試験にならないからです。
屋外でスマートフォンに太陽の光が直接あたり、かつ周囲温度が高い夏の日中でも正常に撮影できるかどうかのテストに、SOLAXスーパースポット形(XC-500EFSS)が使用されます。画面輝度の調整具合と日射試験が同時に行うことができるからです。
直射太陽光と同等の明るさ(100000ルクス)または同じ照射強度(1kW/㎡)で照射することができるスーパースポット形XC-500EFSSは、スマートフォンの開発になくてはならない試験設備として、多くのスマートフォンメーカー・ディスプレイメーカーに採用されています。
自然太陽光と同じ条件で耐熱性試験(日射試験)をお考えでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。