今このページをご覧の皆様に質問です。今ご自身の近くにコピー機やコピー・FAX複合機がありますか?もしあったら、コピー機全体を良く観察してみて下さい。コピー機には様々な箇所にたくさんの隙間があることに気付くはずです。メンテナンスやインクの交換、コピー用紙の補充をする箇所、排熱のため吸排気孔など、よく見ると密封構造ではないことが分かります。
印刷するにはたくさんのローラーを使って紙送りをしますから、モーターの数も多いです。また、紙に印刷されたインキを早く乾かして排紙しなければならないため熱もかけます。このような理由からコピー機の中は結構熱源が多いので、充分な吸排気が不可欠な構造となっています。
最近のコピー機やプリンタは、紙詰まり検出機能が充実しています。どこに紙が詰まっているのか、液晶ディスプレイで詳しく教えてくれ、詰まった紙を取り出す方法も丁寧に表示してくれます。とても親切です。でも、どうやって紙詰まりを検出しているかご存じですか?実は、紙詰まり検出にはフォトカプラなどの光センサが使われることが多いようです。通常あってはいけない場所に紙が留まっていると、光センサが反応し、紙詰まりと判断します。各メーカーの紙詰まり検出の仕組みを調べたわけではありませんが、内部で紙が詰まった時には光センサで紙を検出し、表示させる機能になっています。紙が詰まっていないのに紙詰まりになってコピーやプリントが止まってしまうのは、センサが汚れていたりゴミがあったり、ということがあるようです。
実はこの紙詰まりの誤検出、太陽の光が影響することもあるようです。冒頭でコピー機の隙間の事に言及しましたが、この隙間から太陽光が入り込み、紙詰まり検出の誤動作を起こすことがあるとメーカーの方から伺ったことがあります。コピー機はとても複雑な構造なので、3次元CADを使って立体的に設計します。当然、組立てやすさやメンテナンスのしやすさも考慮されます。しかし作ってみないとわからないのが、「隙間から差し込んだ太陽光がセンサに直接あたってしまう」かどうか、という事です。隙間から差し込んだ太陽光がセンサに直接あたるだけでなく、いろいろな場所からの反射でセンサに光が当たることも考えられ、これを設計段階で排除するのはとても大変です。
設計でこのような可能性を排除されているかどうかの検証に、スーパースポット型人工太陽照明灯が活躍しています。試作機や同様のクレームがあった時の検証用に、スーパースポット型人工太陽照明灯を利用していると、あるメーカーの開発担当の方から伺いました。機種は100WシリーズのXC-100ASS型。紫外線赤外線がほぼカットされた可視光だけを照明する、平行光に近い光の出るタイプです。コピー機の隙間という隙間にスーパースポット型人工太陽照明灯の光を当て、内部への光の侵入経路を確認し、太陽の光が紙詰まり誤検出の可能性を排除していくそうです。
1sun(1000W/m2)や100000Lxを照射できる人工太陽照明灯集光タイプ(スーパースポット形)
コピー機の紙詰まり検出誤動作対策をお考えでしたら、ぜひ、経験豊富な弊社へお気軽にお問合せ下さい。