みなさんこんにちは。
一般に、夏至の日の昼の時間が一年で最も長く、冬至の日は最も短いというのはご存知と思います。しかし夏至の日の日の出が一年で最も早いのか、というと、実は違います。
今年の夏至は6月21日ですが、6月7日から19日までの13日間はすべて日の出が4時26分(東京)で最も早く、日の入りは6月23日から7月4日までの12日間が19時2分で最も遅い日時となっています(秒単位まで計算すると、これらの日の中でも早い遅いがはっきりします)。
冬至の日も同じように日の出日の入りと冬至がずれます。
これはどういうことなのでしょうか?
話せば長くなるので詳細は割愛しますが、その理由は以下の2点によります。
まず1点は、地球は自転と公転の両方をしていますが、ある日の南中時から翌日の南中時まで360度回転するうちに約1度太陽の周りを移動しています。従って360度+約1度(厳密には0.986度)自転する時間が1日となる、ということ。このことを均時差といいます。
もう1点は、地球の公転軌道は円ではなくわずかに扁平な楕円軌道だ、ということです。前述の360.986度地球が自転する時間を1日として1年の時間を決め、その1日を24時間とすると、太陽に近い時は平均より早く、遠い時は平均より遅く太陽が南中します。
この2つの効果が複合して、時間のずれを生み、夏至よりも日の出の早い日がある、という現象が起こるわけです。
精密な時計がない時代は南中から南中までを1日としても何ら問題はなかったんですが、技術の発展と工業化とともに正確な時刻を刻む必要が出てきて、細かな補正をしなければならなくなってきました。
それが良いか悪いかは別にして、私たち現代人には時間を忘れてリラックスする時間は必要ですね。
<参考文献>
日の出日の入りマップ http://hinode.pics/state/code/13
暦と天文の雑学 http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0508.htm