人工太陽照明灯納入事例【ハエの研究 名古屋大学石川由希先生】
 

人工太陽照明灯を使用した「ショウジョウバエ」の研究

 

■名古屋大学 理学研究科 石川由希先生

人工太陽照明灯納入事例【ハエの研究 名古屋大学石川由希先生】
■導入製品 人工太陽照明灯XC-500BF 
■使用用途 ショウジョウバエの研究
■所在地  愛知県名古屋市千種区不老町
■WEBサイト https://www.bio.nagoya-u.ac.jp/

 

石川先生の略歴を教えて下さい

小さい頃から動物や生き物が好きで、生物の進化に興味を持ち始め、生物についての研究がしたいと思って北海道大学へ行きました。大学では4年生から研究室に配属されて修士まで研究するのですが、修士課程が終わる時にはもっと研究したいという思いが強くなり、研究者になろうと考えました。そこから学位取得まで北海道大学で「シロアリの研究」をしていました。

シロアリって蜂みたいに同じゲノムで双子みたいなのに、シロアリによっては働きアリになったり、兵隊アリになったり、または、女王アリになるシロアリがいたりと、いろいろなタイプがいます。性格もそれぞれで、働きシロアリは臆病だけど兵隊シロアリは強気と、それぞれ違っていました。そこで、なぜ性格の違いが生まれるのかを研究して学位取得まで行きました。

それから研究対象を「シロアリ」から「ショウジョウバエ」に転向して、2年半くらい東北大学で研究していました。その後、名古屋大学に来たのですが、ショウジョウバエの研究を今でも続けていて、今は講師をしています。

 

ショウジョウバエの研究を始めた経緯を教えて下さい

もともと生物の進化に興味があったので、もう少し進化の研究をしたいと思いました。そんな時にショウジョウバエに出会いました。

ショウジョウバエって神経科学・脳の研究によく使われる生物で、小さいですが情報処理するような脳を持っています。人と比べてすごい少ない細胞数ですがかなり適切に行動することができます。

その仕組みについて、人間を理解するよりもおそらくショウジョウバエの方が簡単に理解できるし、私自身、人間よりはいろいろな動物の生き方に興味があったので、昆虫を研究したいと思い、ショウジョウバエの研究を始めました。

 

人工太陽照明灯との出会いを教えて下さい

普通のショウジョウバエは腐ったフルーツとか生のフルーツなどを食べて生活していますが、中には花が好きなショウジョウバエもいます。その花が好きなショウジョウバエ(カザリショウジョウバエ)は沖縄に生息しているのですが、花の中にいて、花の中でダンスを踊って求愛して、メスは花の中に卵を産みます。

野外で観察していると特定の花が好きという事がわかりました。また、花の中でも好きな花と嫌いな花の区別がついているという事もわかりました。

人工太陽照明灯納入事例【ハエの研究 名古屋大学石川由希先生】
<ショウジョウバエが好きな花の模型>

果物を食べていたショウジョウバエがどうして花を好んで行くようになったのか、なぜ複雑な環境からその花を選んでそこに行くのかを研究してみたいと思い研究を始めました。

そこで、この仕組みを解明するために実験できる環境を作ることになりました。最初は温室みたいなところで実験をしていたのですが、温室だとどうしても曇ってしまい大変でした。そのような時にある方から「太陽光のスペクトルに合った光源を使った方が良い」というアドバイスを頂いて、探していたら人工太陽照明灯にたどり着きました。

 

ショウジョウバエ研究の今後の応用について教えて下さい

あまり応用的なことは現時点で具体的には考えていませんが、私の基本的な興味は、脳の仕組みがどうやって外の世界においてうまく適応できているのかという事で、そのモデルとして使えれば良いと考えています。

その中で、一番応用的だなと思うのはロボットへの応用です。

例えば、ドローンのような小さいサイズのもので、あれ見つけたりこれ見つけたり、というような事ができる仕組みが今後必要となってきて開発されていくと思います。

人の脳って大きすぎて小さなものに載せにくいのですが、そのものが小さい「昆虫」の機構を理解する事ができれば、小さくても適切に振る舞うものの仕組みが分かってくるので、それが応用できれば良いなと思っています。

 

人工太陽照明灯を使って良かったことを教えて下さい

他と比べてないのでわからないですけど、実際にショウジョウバエの行動が再現できたことでしょうか。きちんと比べたわけではないのですが、蛍光灯の下だとショウジョウバエが花に行く頻度が低い感じがするのです。

蛍光灯って青色と黄色の光しかないじゃないですか。実験環境の中で蛍光灯から出る光が青と黄色だったら、ハエにはその色しか見えない事になります。なので、そのような影響を排除して、野外と似たような実験ができて、しかも、安定して毎日同じ場所で出来るというのがすごく良いですね。

以前は、沖縄に行って温室で実験を行っていたのですが、やはりすごく大変でした。実験する場所まで機材を運ぶのもすごく大変だったので、この場所(研究室)でいつでも実験ができるというのは、実験を進めていく上ですごく助かっています。

人工太陽照明灯納入事例【ハエの研究 名古屋大学石川由希先生】
<名古屋大学石川由希先生発表資料(抜粋)>

 

その逆に、ご不満なことやご要望などありますか

人工太陽照明灯をどの位置から照射するのが良いのかまだわかっていません。棚にいくつかの箱を置いて実験するのですが、箱の置く位置によって光の環境が違ってしまいます。それを、どうすれば複数の箱に光が均一に当てられるのか悩んでいます。

人工太陽照明灯2台を使って実験していますが、実際の野外環境では、太陽は1つで様々なところに光が当たって全体が明るくなっているじゃないですか。それと同じ環境を作りたいです。

私は光のプロではないので、今はテントみたいなもので囲んで光を当てたら全体的に反射するのか、など色々考え毎回試行錯誤しながら実験しています。

このような実験環境づくりのアドバイスなどをしていただきたいです。

 

人工太陽照明灯は今までも昆虫の研究に数多く使われています

太陽先生「今も別の研究機関で昆虫の研究に使われています。論文発表前なので話すことは出来ませんが。」

いろいろと気になります(笑)。論文発表したら必ず教えてください。

研究機関などにおいていろいろな動物や昆虫を扱っているところでは、人工太陽照明灯はもっと需要があると思います。私が所属している日本比較生理生化学会は、いろいろな動物の行動や生理を扱う研究者が集まる学会なのですが、そういうところだと結構興味を持つ人がいるかもしれません。

私も最初はセリックさんの人工太陽照明灯を知らなくて、一番初めは他社のソーラシミュレータを買ったんですよ。

しかし、それは光量が全然足りなくて、実験ではどうやっても暗いと思っていて。その時に相談していた方から人工太陽照明灯があるよって言われて、じゃそれにしよう!と思って。

しかもソーラシミュレータより安かったです。

だから、セリックさんや人工太陽照明灯の事はあまり知られてないのかなと思ったんですね。光環境は動物の行動にすごく重要だということはわかってはいても、人工太陽照明灯を知らなかったらどうしようもないじゃないですか(笑)。

みんなが使うようになれば、私的にもうれしいというか。人工太陽照明灯がメジャーになれば私の実験もメジャーな方法だと主張できるので。

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